エレクトロポレーションはどんな美容成分も肌の深層部へ届けてくれるパワフルな浸透技術

エレクトロポレーションのイラスト

美容皮膚科やエステでも人気の施術であり、美顔器に用いられている機能としても美容通の人たちの間で話題になっているエレクトロポレーション。

電気を使い肌の調子を整える美容成分を肌の奥まで行き届かせる効果が期待できると、高い注目を集めています。

しかし、同じように電気を使用し、肌に美容成分を届ける機能として知られているイオン導入も家庭用美顔器で人気の機能ですよね。一体どのような違いがあるのでしょうか?

ここではエレクトロポレーション美顔器の使い方やメリット・デメリット、美容効果において共通点が多そうなイオン導入との違いや、医療やエステで使用されているエレクトロポレーションとの違いについても詳しくお伝えしていきます。

エレクトロポレーションは針を使わずに細胞膜へ穴を開け、美容成分を細胞内へ届ける特殊技術

電気穿孔(せんこう)法とも呼ばれているエレクトロポレーションは、電気パルスで細胞膜に微小な穴を開け、高分子の化粧品成分などを肌の細胞内に注入する特殊技術のことをいいます。

もともとは1970年代に医療において使われ始め、美容向けに開発されたのは2008年頃という比較的新しい技術ですが、針を使用しないため皮膚を傷つけずに美容成分の浸透力を高めることができると注目を集めている美顔器機能です。

角質層の皮膚細胞に一時的な隙間をつくることで美容成分がダイレクトに届く

私たちの肌表面にある角質層は、細胞がレンガのように隙間なく積み重なってできており、異物が肌内部へ侵入するのを防いだり、紫外線や摩擦などによる刺激から肌を守るために必要なバリア機能が存在しています。

しかし、バリア機能が働くと化粧品に含まれている美容成分の浸透も防いでしまうため、スキンケア時に肌奥へ必要な成分を十分に届けられません。

エレクトロポレーションは特殊な電気パルスの力で一時的にひしめき合う皮膚細胞に隙間をつくることで皮膚深層に通り道をつくり、バリア機能によって浸透が阻まれてしまっていた美容成分を肌へダイレクトに届けることができる機能なのです。

イオン導入との違いは?

同じく電気を使用し、美容成分の浸透を高めることができることで知られているイオン導入も、美顔器には人気の機能です。 その違いを詳しく説明していきましょう。

イオン導入とは

皮膚に微弱な電流を流し、そのままでは浸透しにくい美容成分を肌の奥まで届けることができる作用です。

マイナスの電気を肌に流すとマイナスの電気を帯びている美容成分が反発しあうため、肌のバリア機能を突き抜け肌の深くまで浸透してくれるのです。

イオン導入はイオン化できて、分子量の小さい成分しか届けられない

スキンケア製品に含まれている美容成分をイオン化してから肌に浸透させるイオン導入は、粒子の小さい「ビタミンC誘導体」や「プラセンタ」などの導入に適しています。

「ヒアルロン酸」や「コラーゲン」のような大きな分子の美容成分はイオン化することができないため、イオン導入では浸透させることができないのです。

エレクトロポレーションは分子の大きい成分やイオン化できないもの、脂溶性物質も導入できるので、基本的に成分を選びません。

エレクトロポレーションによる美容成分の浸透率はイオン導入の約20倍!

電気の反発を利用したイオン導入に比べ、肌細胞の間に隙間をつくることでダイレクトに美容成分を届けることができるエレクトロポレーションは、その浸透率が約20倍違うともいわれており、美容効果の高さが感じられます。

イオン導入で感じやすい肌刺激がエレクトロポレーションにはない

イオン導入は、成分がイオン化される際に物質の酸性・アルカリ性の度合いを示す数値「ph」(水素イオン指数)が変化します。

phの変化は敏感肌の人や肌状態の良くないときは肌にピリピリとした刺激を起こすこともありますが、エレクトロポレーションはphを変えることなく成分がそのまま肌に届くので、肌に優しいのも特徴的です。

エレクトロポレーションの効果 

肌悩みに合った成分を導入すればあらゆるエイジングケアに作用する

エレクトロポレーションは、肌に足りない美容成分を肌奥へ届けることができる機能です。

とり入れる成分によってさまざまな肌悩みに応えてくれるようですが、具体的にどのような美肌効果を得ることができるのでしょうか?

乾燥、しわ、たるみにはヒアルロン酸

保湿系化粧品にも多く含まれているヒアルロン酸ですが、エレクトロポレーションを用いることで肌の保水力、潤いやハリのある肌をつくることができます。

ニキビやニキビ跡、シミ、肝斑、くすみなどの色ムラにはビタミンCやE、トラネキサム酸

ビタミンCやビタミンEは肌老化の原因である活性酸素の分解やニキビを落ち着かせる抗炎症作用、シミや肝斑・くすみ・クマを防ぐ美白作用や色素沈着を補う効果も期待できます。

トラネキサム酸はメラニンの生成を抑えてくれるため、肌に入れておくことでシミなど肌の色ムラ予防に効果的です。

毛穴悩みに有効なのはグリシルグリシン

グリシルグリシンには皮脂に含まれる不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、皮膚のターンオーバーを整える作用が期待できます。

エレクトロポレーションを使い導入することで、毛穴の黒ずみの改善や引き締め効果につながるのです。

エレクトロポレーションはこんな人にオススメ

エイジングケアを徹底したい人や無添加美容好きさんに◎

エレクトロポレーションは同時に使用する美容液や化粧水の成分選びを上手にすれば、あらゆる肌悩みやエイジングサインに応えてくれる美顔器機能です。

効果を感じやすい人
  • 肌の乾燥や毛穴、くすみ、しわ、たるみなど、エイジングサインが気になる人
  • 化粧品の成分にこだわっているが効果を実感できずにいる人
  • イオン導入や超音波に物足りなさを感じている人
  • 無添加のスキンケアが好きな人

イオン化できない成分や分子の大きいものも導入することができるため、肌ダメージの原因になるような成分が入っていない無添加スキンケアを好む人は相性が良いでしょう。

エレクトロポレーションがオススメできない人

美容成分選びは必要不可欠!ダメージ肌は落ち着くまで使用を待って

イオン導入と違い、美容成分を選ばず浸透させることができるエレクトロポレーションですが、肌悩みに適した成分を選ばないと美容効果を十分に発揮できません。

こんな人にはオススメできません
  • 使用する美容液の成分選定が苦手な人
  • スキンケアに時間をかけたくない人
  • 異物を肌内に混入する美容外科手術をしている人
  • 日焼け直後や肌トラブルが続いている人

リフトアップ効果を得られる「金の糸」などは流れる電気に反応し、やけどのような炎症を引き起こすこともあるそうなので、肌に異物を入れるような美容外科手術をしたことがある場合はオススメできません。

また、重度のニキビや日焼けをした後すぐの肌など、ダメージが強い肌には導入する成分が刺激になってしまうこともありますので、肌が落ち着くまで使用しない方がいいでしょう。

エレクトロポレーションのメリット・デメリット

イオン化できない成分や分子量の大きい成分も導入できる

エレクトロポレーションは美容液などに含まれている成分をダイレクトに肌へ届けることができる機能です。分子の大きい成分やイオン化できないもの、脂溶性物質も導入できるので、基本的に成分を選びません。

高分子のヒアルロン酸やコラーゲン、トラネキサム酸、誘導体化されていないビタミン類やCoQ10などサプリメントにも使われているイオン化できない物質も肌へ浸透させることが可能です。

美容成分を適切に選べば痛みや刺激なく若見え美肌を目指すことができる

あらゆる美容成分を肌へ浸透させることができるエレクトロポレーションには、エイジングケア対策や美肌を目指したい人にとってメリットがたくさんあります。

メリット
  • 美容成分を無駄なく浸透させることができる
  • イオン導入のようなピリピリとした刺激を感じない
  • 導入する成分を変えるだけで様々な肌悩みに応えてくれる
  • ダウンタイムがなく適切に使用すれば副作用を感じにくい

エステサロンや皮膚科でもとり入れられている機能ですがダウンタイムはなく、イオン導入で肌刺激を感じた敏感肌の人の肌にも受け入れやすいでしょう。

高いエイジングケア効果を持続させるには使用し続ける必要がある

イオン導入で浸透させることが難しい成分をとり入れることができるエレクトロポレーションですが、イオン導入や超音波で肌悩みを解決できている場合、効果の差がわかりにくいかもしれません。

デメリット
  • 他の機能に比べ美顔器の種類がまだ少ない
  • イオン導入や超音波で満足している場合、効果を実感しにくい
  • 効果が永久的ではないため定期的な使用が必要
  • 成分選びを間違うと肌トラブルにつながることも

また、EMSやレーザーのような機能とは違い、美顔器単体で効果を得られるものではありません。

同時に使用する美容液の成分選びが効果を左右し、定期的に使用しないと効果の持続が難しいことも覚えておきましょう。

エレクトロポレーションの効果的な使い方

美容液の浸透を高めるため、洗顔後の清潔な肌に使用しましょう

エレクトロポレーションは浸透力が高い機能ですので、メイク汚れや余分な皮脂を落とした洗顔後に行います。化粧水で肌を整えた後に使用しましょう。

導入したい成分が含まれている美容液などをお肌の気になる部分にのせたら、美顔器のヘッドを優しく肌にあて、なめらかに滑らせていきます。

使用頻度は肌への負担を考え1週間に2~3度、1回あたり10分までにしておきましょう。

エレクトロポレーション終了後は、普段通りのスキンケアを続けて行ってください。

エレクトロポレーションを使うときの注意点は?

美容液の成分表は必ずチェックしましょう

エレクトロポレーションは肌細胞に穴を開け、隙間に成分を浸透させる機能です。

エイジングケアに適している高成分の美容液を使用したとしても、保存料や防腐剤、パラベン、香料、着色料などの添加物が入っていれば一緒に導入されてしまうことに。

オーガニックやミネラル、無添加とパッケージに記されていても細かく成分を見ると添加物が入っている場合もありますので、注意しましょう。

また、電気を流す美顔器ですので、妊娠中の使用は避けておいた方が良さそうです。エレクトロポレーションの電気は皮膚の浅い部分を通るため、胎児に有害であるとは実証されていませんが、お気をつけくださいね。

エレクトロポレーションQ&A

エレクトロポレーションは安全?

使用方法を守り、美容液選びを適切に行えば安全性は高い機能です。

使いすぎたり、添加物や肌に合わない成分の浸透が刺激になることもありますが、適切に使用すれば肌トラブルにはつながりません。


皮膚科や美容クリニックのエレクトロポレーションとの違いは?

皮膚科や美容クリニックでは医療機関でしか取り扱うことのできない高出力の機器が使われています。

機器の出力数が高いことに加え、導入する成分も医療でしか取り扱えない薬剤を使用する場合もあります。肌悩みに合わせて治療してくれるので、効果の高さや持続力を実感しやすいでしょう。


毎日使用しても大丈夫?

肌への負担を考え週2~3日程度にしておきましょう。

毎日使用できる機種でも、使い始めは肌が慣れるまで使用頻度をおさえておくことをおすすめします。詳しい使用方法については、取扱説明書をよくお読みください。


エレクトロポレーション機能搭載のおすすめ美顔器

美ルルリバース(ビューティフルエンジェル)

美ルルリバースの商品画像
本体価格 19,800円(税込)
タイプ 多機能型美顔器
防水 ×
電源方式 充電式
機能 EMS・RF(ラジオ波)・エレクトロポレーション・LED

美ルルプレミアム(ビューティフルエンジェル)

美ルルプレミアムの商品画像
本体価格 17,800円(税込)
タイプ 多機能型美顔器
防水 ×
電源方式 充電式
機能 エレクトロポレーション・RF(ラジオ波)・LED(赤・青・緑)・EMS・振動エステ

ララルーチュRF(リベラータ)

ララルーチュRFの商品画像
本体価格 32,400円(税込)
コースによって割引あり
タイプ 多機能美顔器
防水 ×
電源方式 コード式
機能 EMS・エレクトロポレーション・RF・LED(赤・青・黄色)・ゲル真半導体チップ

まとめ

  • エレクトロポレーションとは、細胞膜に隙間をつくり美容成分を肌に注入することでエイジングケアや美容効果に役立つ美顔器機能のこと
  • イオン化されていない高分子の成分、脂溶性物質も導入でき、イオン導入に比べ刺激が少ないので敏感肌の人にも使いやすい
  • エステや家庭用美顔器のエレクトロポーション機能は医療機器のエレクトロポレーション技術を応用したものである

エレクトロポレーションを使用する際は、導入する成分選びが重要です。肌悩みに合わせた美容液の成分選定ができれば、高いエイジングケアや美容効果が期待できますよ。

イオン導入に比べ浸透力が高いので、必要な成分をしっかり見極め、取扱説明書をよく読んで使用してくださいね。